バルコニーの隅から苔が生えている

　相模原市緑区又野にお住いのS様より、バルコニーの壁に苔が生えているので様子を見て必要な工事を提案してほしいとお問い合わせをいただいたことが今回の工事のきっかけでした。

　苔ぐらいなら珍しい症状ではないが、、、と思いながら現地に向かいましたが、拝見すると確かに異常な苔の生え方をしていました(;´･ω･)

　十中八九雨漏りが起きていることが予想される状態だったので、詳しく調査していきます。

笠木の隅側から雨漏りを起こしている可能性が高いのではないか

　バルコニーを確認すると苔が生えている出隅部分は笠木のジョイントが絡んでおり、さらに手すりの設置部分が笠木ジョイントの上に突き刺さっている造りでした。

　見るからに雨漏りを起こしやすそうな造りと感じてしまいます。。。

やってはいけない工事が施工されていました。。。

　また、以前にも笠木絡みの別の部分で雨漏りを起こしたことがあるそうで、その際に担当した業者が笠木裏の隙間をコーキングで埋めてくれたとのことでした。

　これは雨漏り絡みの現場でよく見かける防水施工なのですが、はっきり言って逆効果です(;´･ω･)

　何ならこれのせいで雨漏りを起こす改悪工事なので絶対にしないようにしましょう！

　笠木裏の隙間は手すりの付け根やジョイントから水が入ってしまった際に水を排水するための出口の役割があります。

　出口を塞がれた水はいったいどこに行くのでしょうか・・・考えるまでもありません。

足場をかけて既存のサイデイングを解体

　今回は笠木を全て一度取り外して交換、外壁サイディングは雨漏り被害が酷い部分のみをキリよく交換という内容で工事のご依頼をいただきました(^^)/

　早速部分的に足場を架けて外壁を解体してみたところ、やはり出隅部分は下地が傷んでおりキノコの発生なども確認できました。

　このような状態を見ると、解体してよかったなと思う瞬間です(-_-;)

腐食部分をサンディングで削り取って補強

　キノコが発生していた部分は表面的で木部全てがダメになっているわけではなかったので、腐食部分のみを削り取って、必要に応じて下地を補強対応しました。

透湿防水シートを施工

　透湿防水シートを張って、壁面の防水構造の造り直しをします。

　湿気は通すが水は通さないという優れものの防水シートです(^^)/

類似のサイデイングで張替

　サイデイングを張っていきますが、当時のものと全く同じ製品はさすがに残っていないので、サイディング模様などがなるべく似たものを探し出し、そちらを新しく設置いたしました(^^)

　模様の大きさなどは若干違いますが、パッと見たときの違和感はそこまで感じないかと思います(*^^*)

笠木を外すとやはり笠木からの漏れの様子でした

　続いて笠木を取り外します。

　角を中心に腐食が広がっている様子が覗えたので、やはり角のジョイント部分からの雨漏りが今回の被害の原因のようでした(;´･ω･)

　このような状態で笠木裏をコーキングで埋めてしまうと被害拡大に繋がることがよくわかるかと思います。

笠木設置個所に防水紙を施工

　笠木の天端には新しく防水紙を仕込みました。

　屋根の防水紙として普段使っているPカラーEX＋という防水紙で、改質アスファルトルーフィングと呼ばれる製品の一種です。

　従来の防水紙を改良して作られており、とても高耐久な防水紙です(^^)/

新しいガルバリウム鋼板の笠木を設置

　新しい笠木はガルバリウム鋼板製のものを今回の笠木の形に加工して設置します。

　加工は現地加工を行うこともありますが、今回のように大きな笠木は工場で加工して現地に搬入するケースが多くなっています。

　事前にどのように納めるのかを計画して施工するので、事前準備がとても大事な工程です。

サイディングを塗装して仕上げ

　笠木を取り付けてから、新しく取り付けた外壁を塗装で仕上げました。

　サイディングは工場出荷時の段階から塗装が施されているため、塗装をしなくても問題はないのですが、今回のように部分的な交換対応で工事する際は周りの色と似せるために調色塗装を行うこともできます(*^^*)

工事の全工程が完了しました

　全ての工程が完了して、笠木交換と外壁サイディング交換工事が完成しました。

　漏れていた原因を根本から解決する工事で、闇雲な補修工事を繰り返すことなく修理ができました(^^)/

　今回の工事は足場代なども全て込みで¥487,000(税込)で承っております。

　同じような雨漏りでお困りの方はご検討してみてはいかがでしょうか。