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更新日 : 2025年02月04日
更新日 : 2025年02月04日
外壁を金属サイディングへ!メリットと最適な選び方を解説
「最近、外壁の色あせや汚れが目立ってきた…」
そんなお悩みをお持ちの方は、金属サイディングへの張り替えを検討されているかもしれません。
しかし、
「金属サイディングは本当に優れているの?」
「窯業系サイディングとどちらが自宅に適しているの?」
といった疑問をお持ちではないでしょうか?
この記事では、金属サイディングの長所と短所、特徴を詳しく解説し、最適な選び方についてもご紹介します。
目次
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金属サイディングとは、薄い金属板の裏側に断熱材を一体化させた外壁材のことを指します。近年、新築住宅にも多く採用されるようになり、その人気が高まっています。
一見すると新しい外壁材のように感じられますが、実は長い歴史を持つ建材の一つです。
金属サイディングの歴史
外壁や屋根に金属を使用するとなると、昔ながらのトタンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
トタンは、住宅の屋根や倉庫の外壁材として広く使われてきましたが、時間の経過とともに錆が発生しやすいという弱点がありました。
確かに低コストで手に入るメリットはありますが、従来の金属製外壁は「錆びやすい」というイメージが強くありました。
1980年代に入ると、住宅リフォーム市場でアルミサイディングが登場しました。しかし、当時のアルミサイディングは高価であったため、一般住宅への普及は限られていました。
状況が大きく変わったのは1982年、日鉄鋼板株式会社がガルバリウム鋼板の商業生産を開始したことです。ガルバリウム鋼板は耐久性に優れ、価格も手ごろであったため、金属製の建材として急速に普及しました。
さらに、2013年には「エスジーエル」という高耐食性を持つ次世代の金属外壁材が登場し、金属サイディングの性能は格段に向上しました。
この進化により、アイジー工業・ニチハ・旭トステム・YKK APなどのメーカーが、多様なデザイン・性能を備えた金属サイディングの開発・販売を進め、現在では外壁材としての選択肢の一つとして広く浸透しています。
金属サイディングの普及が進む理由
近年、金属サイディングの採用が増えているのには明確な理由があります。その大きな要因として、軽量で耐震性が高く、耐久性に優れていることが挙げられます。
現在、住宅の外壁材として最も普及しているのは窯業系サイディングです。
窯業系サイディングの主成分はセメントであるため、重量があり、経年劣化によってひび割れや欠けが生じやすくなります。また、表面の塗装が劣化すると防水性能が低下し、メンテナンスを怠ると外壁の耐久性に影響を与えてしまいます。
これに対して金属サイディングは、定期的な塗装メンテナンスは必要ですが、防水性に優れ、耐久性が高いのが特徴です。また、軽量なため建物の負担を軽減し、耐震性を向上させるという利点があります。特に、地震が頻発する日本の住宅環境において、軽量で揺れに強い外壁材は大きなメリットとなります。
このように、耐震性・耐久性・防水性のバランスが取れた金属サイディングは、今後ますます需要が高まる外壁材といえるでしょう。
軽量で外壁カバー工法に最適
金属サイディングの最大の魅力は「軽さ」です。そのため、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ね張りする「外壁カバー工法」に最適な素材といえます。
金属サイディングの重量は、窯業系サイディングの約4分の1~5分の1程度と非常に軽量です。
従来の外壁がモルタル壁や窯業系サイディングのように重い場合でも、金属サイディングならカバー工法を採用しても建物への負荷を最小限に抑え、耐震性を維持できます。
また、外壁材を張り替える際にも軽量な金属サイディングを選ぶことで、施工性が向上し、耐震対策にもつながります。
目地が目立たずメンテナンス負担を軽減
金属サイディングは、継ぎ目(目地)が目立ちにくく、メンテナンスの手間が少ないことも大きなメリットです。
窯業系サイディングの場合、サイディングボード同士の継ぎ目にシーリング(コーキング)を充填する必要があります。しかし、このシーリングは紫外線や雨風の影響を受けやすく、経年劣化によってひび割れたり、剥がれたりすることがあります。そのため、定期的な補修が必要です。
一方、金属サイディングの多くは専用のジョイントカバーを使用して目地をカバーするため、継ぎ目が目立ちにくく、メンテナンスの回数を減らすことができます。
もちろん、窓周りなど一部シーリングを施工する箇所はありますが、窯業系サイディングに比べるとメンテナンスの負担が大幅に軽減されます。
割れにくく耐久性が高い
金属サイディングの大きな特長の一つに、ひび割れが発生しにくいという点があります。
窯業系サイディングやモルタル外壁は、主成分がセメントのため、地震による揺れや長年の使用でひび割れや剥がれが発生しやすい傾向があります。ひび割れが生じると、そこから雨水が侵入し、内部の木材を腐食させたり、建物の耐久性を低下させる原因となります。
さらに、湿気を含んだ木材はシロアリの発生リスクを高め、住宅の柱や梁といった重要な構造部分を損傷する可能性もあります。
一方、金属サイディングは基本的に割れることがなく、雨水の浸入を防ぐことができるため、こうしたリスクを大幅に低減できます。
ただし、衝撃によって穴が開いたり、塗装メンテナンスを怠ることで錆が発生する可能性はあるため、適切な管理が求められます。しかし、一般的な環境下では、窯業系サイディングのようなひび割れの心配はほとんどありません。
また、日本は地震が多い国ですが、金属サイディングはその軽さと耐久性により、揺れによるダメージを受けにくく、日本の住宅に非常に適した外壁材といえるでしょう。
凍害のリスクがない
金属サイディングは高い防水性を持つため、凍害(とうがい)の影響を受ける心配がありません。
モルタル壁や窯業系サイディングは、表面の塗膜が劣化すると水分を吸収しやすくなります。その結果、冬場に水分が凍結し、膨張することで外壁が内部から破壊される「凍害」を引き起こす可能性があります。
この現象は、寒冷地における外壁トラブルの大きな原因の一つです。
一方で、金属サイディングはそもそも水を吸収しないため、凍害の影響を受けることはありません。そのため、特に寒冷地では、耐久性の高い外壁材として優れた選択肢になります。
錆やキズには要注意
金属サイディングは耐久性が高く、長期間にわたって美観を保てる外壁材ですが、やはり金属である以上、錆の発生には注意が必要です。
特に、塗膜が剥がれた部分や傷がついた箇所からは、白錆(アルミの腐食)や赤錆(鉄の腐食)が進行しやすくなります。このような劣化が広がると、外壁の耐久性が低下するため、定期的な点検と適切なメンテナンスが欠かせません。
万が一、傷ができたり塗装が剥がれたりした場合は、そのまま放置せず、早めに専門業者に相談し、必要に応じた補修を行うことが重要です。
また、金属サイディングも塗膜の保護が劣化すると錆びやすくなるため、定期的な塗装メンテナンスを施すことで、長く安心して使用することができます。
携帯電話の電波に影響する可能性がある?
金属サイディングを使用すると、住宅全体が金属の層で覆われるため、携帯電話の電波が入りにくくなるケースがあるようです。
特に、窓の面積が少ない住宅や、屋根材も金属(例:ガルバリウム鋼板)で施工されている場合は、電波の遮断が強くなることが考えられます。
ただし、近年の通信環境の向上により、ほとんどの住宅では大きな問題にはなりません。
もし電波が弱くなった場合は、窓付近での通話を意識する、Wi-Fiを利用する、電波改善用の中継器を設置するといった対策を講じることで解決できるでしょう。
結局、金属サイディングと窯業系サイディングはどちらが良いのでしょうか。
金属サイディング・窯業系サイディング比較
窯業系サイディング | 金属サイディング | |
初期費用 | ◯ | △ |
耐用年数 | 約25年〜30年 | 約30年〜40年 |
耐震性 | △ | ◎ |
防水性 | ◯ | ◎ |
デザイン性 | バリエーションが多い | バリエーションが増えている |
導入費用をできるだけ抑えたい場合、窯業系サイディングのほうが初期コストを低く抑えられます。
しかし、長期的な視点で見ると、定期的なメンテナンスを施すことで金属サイディングのほうが耐久性に優れ、結果的にコストパフォーマンスが良くなるケースもあります。
塗装が必要になるまでの目安として、一般的に以下のように言われています。
✅ 窯業系サイディング … 約10年~
✅ 金属サイディング … 約15年~
※ただし、立地条件や気候環境によってメンテナンスのタイミングは異なります。
建物の耐震性を重視するなら、圧倒的に金属サイディングが有利です。
意匠性に関しては、これまで窯業系サイディングのほうがカラーバリエーションやデザインパターンが豊富でした。
しかし、近年では金属サイディングのデザインの種類も増え、窯業系サイディングに匹敵するほど選択肢が広がっています。
特に、木目調・石目調・レンガ調などのリアルな質感を再現したデザインも登場し、デザイン性を重視する方でも選びやすい環境が整っています。
長持ちする外壁材なら金属サイディングが最適
予算や住宅の環境、メンテナンスの手間などによって選ぶ外壁材は異なりますが、今後は「メンテナンスコストを抑えたい」「耐震性・防水性を重視したい」といった考え方が主流になっていくでしょう。
初期の施工費用はやや高めでも、長期間にわたって外壁の耐久性を維持できる金属サイディングは、将来的なコストを考えた場合に優れた選択肢となります。
✅ 外壁を長持ちさせたい
✅ 地震に強い家にしたい
✅ メンテナンスの回数を減らしたい
こうした希望がある場合は、金属サイディングの採用をおすすめします。
金属サイディングにはさまざまな素材があり、それぞれに異なる特性があります。主に、以下の3種類が一般的に使用されています。
✅ アルミサイディング
✅ ガルバリウムサイディング
✅ エスジーエルサイディング
それぞれの違いや特徴、選び方について詳しく解説していきます。
金属サイディング素材の違い
金属サイディングの種類 | 耐久性 | 価格 |
アルミニウム | ☆☆☆ | △ |
ガルバリウム鋼板 | ☆ | ◎ |
エスジーエル(SGL) | ☆☆ | ◯ |
アルミサイディング(高性能・高価格)
アルミサイディングは軽量かつ耐食性が非常に高いのが特長です。海沿いの地域など、塩害の影響を受けやすい環境でも錆びにくいため、長期間にわたり美観を保ちます。
ただし、他の金属サイディングと比較すると価格が高めであり、コストを重視する場合は慎重な検討が必要です。
ガルバリウムサイディング(コストパフォーマンス◎)
ガルバリウム鋼板は、アルミと亜鉛を主成分とした合金メッキ鋼板で、適度な耐久性と防錆性を兼ね備えています。
アルミサイディングほどの耐食性はありませんが、コストが抑えられ、価格と性能のバランスが良いため、幅広い住宅に採用されている金属サイディングです。
エスジーエルサイディング(次世代の高耐久素材)
ガルバリウム鋼板の進化版ともいえるのがエスジーエル鋼板です。
ガルバリウム鋼板にマグネシウムを添加することで、さらなる耐久性向上が実現し、錆びにくさ・耐候性が強化されています。メンテナンスの頻度を減らし、トータルコストを抑えられるのもメリットです。
価格はガルバリウムよりもやや高めですが、その分耐用年数が長く、長期的に見ればコストパフォーマンスが優れた選択肢になります。
金属サイディングの主要メーカーと代表的な商品
アルミニウムサイディング
◎ 主なメーカーと代表商品
●YKK AP … 「アルカベール」
アルミ建材を得意とするYKK APが提供する「アルカベール」は、アルミニウム製の金属サイディングの中でも人気のある製品です。
深彫りの立体的なデザインが特徴で、表面仕上げには「クオリティジェット」と呼ばれる高耐候性塗膜が施されており、長期間にわたる色あせ防止や耐久性の向上が期待できます。
ガルバリウム鋼板サイディング
◎ 主なメーカーと代表商品
●アイジー工業 … 「アイジーサイディング」
●ニチハ … 「センターサイディング」
●ケイミュー … 「はる一番」
ガルバリウム鋼板のサイディング市場では、アイジー工業が国内シェアNo.1を誇ります。
アイジー工業は日本を代表する金属建材メーカーであり、金属サイディングの普及に大きく貢献してきた企業です。
同社の代表的な商品には、「ガルスパン」や「ビレクト」といった、洗練されたシンプルなデザインの外壁材があります。
また、ニチハやケイミューといった大手外壁材メーカーも、ガルバリウム鋼板のサイディングを幅広く展開しています。
エスジーエル(SGL)サイディング
◎ 主なメーカーと代表商品
●旭トステム … 「Danサイディング」
●アイジー工業 … 「SP-ガルボウ」
エスジーエル鋼板を採用したサイディングの代表格として、旭トステムの「Danサイディング」があります。
また、アイジー工業の「SP-ガルボウ」は、シンプルながらも洗練されたデザインが評価され、グッドデザイン賞を受賞しています。
エスジーエルはガルバリウム鋼板にマグネシウムを添加することで、さらに耐久性を向上させた次世代の金属サイディング素材です。
錆びにくく、メンテナンスの負担を軽減できるため、長期間にわたり美観を維持したい方におすすめです。
金属サイディングには、大きく分けて「縦張り」と「横張り」の2つの施工方法があります。
それぞれの特徴を理解し、住宅のデザインや機能性に合ったものを選ぶことが大切です。
金属サイディングの標準サイズは、幅約40cm、長さ約4mです。このパネルを縦方向に施工するのが「縦張り」、横方向に施工するのが「横張り」と呼ばれます。
どちらを選ぶかによって、外観の印象が大きく異なります。
✅ 縦張り(スタイリッシュなデザイン)
縦張りの金属サイディングは、すっきりとしたラインが強調されるため、モダンでシャープな印象を演出できます。
また、「スパン系」と呼ばれるシンプルで都会的なデザインのものが多く、金属サイディングらしい質感を活かしたい方におすすめです。
✅ 横張り(バリエーション豊富なデザイン)
横張りの場合、継ぎ目が横方向に並ぶため、シーリング(コーキング)材の使用量が少なく、施工コストが抑えられる傾向があります。
また、木目調や石目調などのプリントデザインが豊富で、一見すると金属サイディングとは思えないようなナチュラルな仕上がりにすることも可能です。
ただし、デザインの選択肢が多い分、選ぶ製品によっては施工費用がやや高くなるケースもあるため、コスト面を考慮しながら選ぶことが大切です。
「金属らしさ」を活かしたいなら縦張り、自然なデザインを求めるなら横張りが適しています。
好みや建物のデザインに合わせて、最適な施工方法をお選びください。
金属サイディングの最大のメリットは「軽量であること」です。
従来の外壁材の上から金属サイディングを重ねる「外壁カバー工法」を採用しても、建物に大きな負担をかけることなく耐震性を確保できます。
外壁が重くなると、地震の揺れによる建物への負担が大きくなるため、軽量な外壁材を選ぶことは地震対策としても重要です。
外壁リフォームの方法には「張り替え」と「カバー工法」がありますが、コストを抑えたい方にはカバー工法が適しています。
✅ 張り替え工法
●既存の外壁を撤去し、新しい外壁材に交換する方法
●撤去・処分費用がかかるため、コストが高くなりやすい
●建物の構造に大きなダメージがある場合は、張り替えが必要
✅ カバー工法(重ね張り)
●既存の外壁の上に新しい金属サイディングを施工する方法
●撤去・処分費用が不要なため、コストを削減できる
●廃材がほとんど出ないため、環境にやさしい(エコな工法)
カバー工法は、耐震性を保ちつつ、費用も抑えられるため、多くの住宅で採用されています。
外壁カバー工法が最適なケース
現在の外壁がモルタル・窯業系サイディング・ALCパネルなどの場合でも、大きな剥がれや下地の劣化、雨漏りが発生していなければ「外壁カバー工法」が可能です。
お住まいの状態を正しく診断するためにも、専門業者による無料点検を活用し、最適なリフォーム方法を見極めることをおすすめします。
外壁の維持管理として、一般的には塗装によるメンテナンスが推奨されます。
しかし、築年数が経過し、劣化が進んでいる場合や、外壁材の耐久性が低下している場合には「張り替え」や「外壁カバー工法」も選択肢となります。
近年では、外壁カバー工法に「ガルバリウム鋼板」などの金属サイディングを採用するケースが増えており、耐久性やメンテナンス性の高さから注目されています。
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