一昔前に較べると、建物の外壁はさまざまな意匠のものが増えました。レンガ調やタイル調はもちろんのこと、天然石を切り出したような石材調、漆喰調、木材調、モダンなものまで、それこそ数え切れないくらいあります。戸建て住宅の場合、外壁に使われる建築資材は限られていますが、どの外壁材が使われているかは見た目だけで判断するのは難しくなっている状態です。
ご所有なさっているご自分の建物を外壁を正しく知っていなければ、適切にメンテナンスすることも難しいですよね。ご自分の建物の外壁材を知ることは長持ちさせ、快適に住み続けるためにも絶対に必要なことなのです。
ここでは各外壁材の特徴からそれを利用して見分ける方法まで、普段では分かりづらく知ることができなかった外壁の種類の判別方法を解説していきます。
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2019年度版 外壁材の種類の確実な見分け方

【動画で確認「外壁材の見分け方」】
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長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
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目次
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ほとんどの方はご自宅の外壁の種類を知っていると思います。しかし、中には「おそらく窯業系サイディングだと思うけど…」とうろ覚えの方や、「複数の外壁材が使われていて把握できていない」という方もおられるのではないでしょうか。そんな方に外壁の種類の見分け方をご紹介します。

窯業系サイディングが約8割というデータもありますから、ご自宅の外壁材が何か迷われたら窯業系サイディングである可能性が極めて高いと言えるでしょう。しかし、必ずしもそうであるとは限りません。ご自宅の外壁材を正確に知っておくことはこれからお家を維持していく上で大切なことです。
外壁材によってメンテナンスサイクルも相性の良い塗料も変わってきますから、ぜひ種類と特徴を知っておいてほしいのです。それでは各外壁材の特徴を見ていきましょう。
外壁材によってメンテナンスサイクルも相性の良い塗料も変わってきますから、ぜひ種類と特徴を知っておいてほしいのです。それでは各外壁材の特徴を見ていきましょう。

セメントに木質系の繊維を混ぜて成型し、加工したもの。型に流し込んでよって成型するので、どんな形にもできるし、塗料によって色付けされているので、塗り替えによって自由に色を変えることもできます。
また、最近のものはインクジェットプリンターで塗装されるものもあり、より精密な色付けができるようになりました。厚みがあるものは意匠の凹凸も深くできますので、高級感も増します。
また、最近のものはインクジェットプリンターで塗装されるものもあり、より精密な色付けができるようになりました。厚みがあるものは意匠の凹凸も深くできますので、高級感も増します。



セメントと砂を1対3の割合で混ぜ、水を加えて練ったものです。塗り壁材なので、継ぎ目のないシームレスな外壁を実現できます。




実際の仕上げは化粧漆喰を5~10mm程度の厚さで吹き付けるスタッコ仕上げ、砂粒を吹き付けるリシン仕上げ、吹き付けガンで仕上げる吹き付けタイル仕上げ、コテ跡を残す左官仕上げなどがあります。



文字通り、ステンレス、アルミ、ガルバリウム鋼板などの金属から作られた外壁材。これらのうち、ステンレスとアルミは高価なので、一般的にはガルバリウム鋼板から作られたものが普及している。
金属だと暑い・うるさいというイメージがあるが、遮熱塗料で塗装された上に断熱材と一体型になっているものも多く、昔のイメージとはかけ離れたものになっているものも多い。
金属だと暑い・うるさいというイメージがあるが、遮熱塗料で塗装された上に断熱材と一体型になっているものも多く、昔のイメージとはかけ離れたものになっているものも多い。




コンクリートに発泡剤を混ぜ、細かい気泡を含ませることによって計量化したコンクリートパネル。この細かい気泡は断熱性能を上げるためにも役立っている。
パネル内部は鉄筋やスチール製の金網で補強されるため、かなり頑健な外壁材。外壁の他、間仕切壁、床、屋根にも使用される。鉄骨造、鉄筋コンクリート造用の厚形パネルと木造や鉄骨造用の薄形パネルがある。
パネル内部は鉄筋やスチール製の金網で補強されるため、かなり頑健な外壁材。外壁の他、間仕切壁、床、屋根にも使用される。鉄骨造、鉄筋コンクリート造用の厚形パネルと木造や鉄骨造用の薄形パネルがある。


戸建て住宅全体に占める割合は少ないのですが、世の中には様々な外壁材があります。戸建て住宅などに普及しないのは費用が高かったり、これまでの実績がなかったりするからです。古くから日本で使われてきた漆喰や土壁などは施工できる職人も減っています。

タイル
粘土などを焼き固めたものであり、粘土瓦とほぼ同じものであることから、耐用年数もかなり長い。
窯業系サイディングや金属系サイディングでタイルを模したものもあるが、質感や目地の素材の違いなとですぐに見分けることが可能。
●タイルの見た目のポイント!
目地とタイルが一体化しておらず、違う素材が使われている
目地とタイルが一体化しておらず、違う素材が使われている

木製サイディング
非常に硬く、虫害にも強い天然木を加工したもの。腐食に強く、耐火性を備えたものもあるるが、非常に高価。
日本ではかつて杉の表面を焼いて加工した焼き杉の外壁材が一般的だったが、現在ではとても高価になってしまった。
●木製サイディングの見た目のポイント!
天然木を切り出して加工したものなので見分けるのは容易
天然木を切り出して加工したものなので見分けるのは容易

漆喰・土壁
城郭や蔵などでは一般的だが、個人のお住まいで使用される例は減ってきている。
湿度の調整機能に優れているが防水性が低い。施工できる職人も激減しているので年々、高価になりつつある。




窯業系サイディングとALCにはシーリング材が充填されている目地があります。金属系サイディングにも目地はあるのですが、隠されていたり、露出を少なくする工夫がされているため、目立ちません。
全く目地がない外壁としてはモルタル外壁が挙げられます。はっきりとした目地が確認できれば、モルタルではありませんし、窯業系サイディングである可能性も低くなります。
全く目地がない外壁としてはモルタル外壁が挙げられます。はっきりとした目地が確認できれば、モルタルではありませんし、窯業系サイディングである可能性も低くなります。

モルタル外壁か、金属系サイディングのどちらかということになれば、判別は容易でしょう。
モルタル外壁はざらざらしたリシン仕上げやスタッコ仕上げかタイル吹き塗装です。一方で金属系サイディングはシンプルでモダンなデザインか、インクジェットプリンターで凝った塗装がされています。
モルタル外壁はざらざらしたリシン仕上げやスタッコ仕上げかタイル吹き塗装です。一方で金属系サイディングはシンプルでモダンなデザインか、インクジェットプリンターで凝った塗装がされています。



ここで窯業系サイディングとALCの大きさを思い出してみましょう。
窯業系サイディングは縦の長さが3030mmです。つまり約3mのところには水平方向の目地が必ずあることになります。
この目地、見せることを嫌ってか幕板で隠している家も多く、その場合は幕板があります。幕板がある家はそれだけで窯業系サイディングの可能性が高くなります。
窯業系サイディングは縦の長さが3030mmです。つまり約3mのところには水平方向の目地が必ずあることになります。
この目地、見せることを嫌ってか幕板で隠している家も多く、その場合は幕板があります。幕板がある家はそれだけで窯業系サイディングの可能性が高くなります。



2階建ての場合、窯業系サイディングで水平方向の目地があるのは1階と2階の間くらいで、ちょうど幕板の位置になります。
窯業系サイディングの場合、サイディングボードの垂直方向の合わせ目は圧着なので、シーリングが充填されることはありません。垂直方向の目地はサイズを合わせるために切断されたことを示すもので、ここには必ずシーリング材が充填されます。
窯業系サイディングの場合、サイディングボードの垂直方向の合わせ目は圧着なので、シーリングが充填されることはありません。垂直方向の目地はサイズを合わせるために切断されたことを示すもので、ここには必ずシーリング材が充填されます。


ちょっと、想像してください。細い板を何枚も並べて外壁を作った場合と太い板を数枚並べて作った場合、どちらが雨漏りしやすいでしょうか。答えは隙間が多くなってしまう細い板の外壁ですよね。外壁もこれと同じです。外壁材をわざわざ細くして接合部を多くするよりも、幅いっぱいに使ってできるだけ接合部をできるだけ少なくしたほうが雨漏りするリスクは少なくなります。
ここでも窯業系サイディングのサイズを思い出してください。窯業系サイディングの横幅は455mmのものがほとんどです。メジャーなどで外壁の横幅を測ってみて、横幅が455mmのものが多ければ、窯業系サイディングと考えて間違いないでしょう。
ここでも窯業系サイディングのサイズを思い出してください。窯業系サイディングの横幅は455mmのものがほとんどです。メジャーなどで外壁の横幅を測ってみて、横幅が455mmのものが多ければ、窯業系サイディングと考えて間違いないでしょう。

ALCの場合、厚みが100mm以上のものが多く、他の外壁材と較べると大変、分厚い壁と言えます。窓などを開けてみて真横から見てやたらと外壁材が厚いければALCの可能盛大です。



窯業系サイディングでは厚いものでも18mm、一方でALCでは薄いものでも35mmです。外壁の厚みはほぼ倍近く違うことになります。この厚みはサッシなどの取り付けにも影響してきます。
ALCでは窓が外壁の面よりも内側にあることが多いのです(出窓は除きます)。ちなみにALCパネルの横幅は300~600mmのものが多く、一律ではないので参考にはなりません。
ALCでは窓が外壁の面よりも内側にあることが多いのです(出窓は除きます)。ちなみにALCパネルの横幅は300~600mmのものが多く、一律ではないので参考にはなりません。


ALCと窯業系サイディング、さらにモルタルはいずもセメントが用いられています。これらに対して、金属系サイディングは鋼板です。叩いた感じも違いますし、音も違います。こういったことでも判断できるでしょう。
下地に胴縁(外壁を固定するところ)がある場合、叩いた間隔と音が分かりにくいこともありますから、場所をずらして何箇所かを叩いてみましょう。
下地に胴縁(外壁を固定するところ)がある場合、叩いた間隔と音が分かりにくいこともありますから、場所をずらして何箇所かを叩いてみましょう。

例えば、下の画像を見てください。この石材調のボード、どの外壁材か分かるでしょうか。正解は金属系サイディングです。

では、こちらのモダンな縦貼りのパネルはどちらか分かるでしょうか。一見、金属系サイディングに見えますが、こちらはALCになります。これらは見分けにくい外壁の一例です。本当に難しいですよね。

迷ったら、プロに頼むのが一番です。街の外壁塗装やさんでは無料点検を行っております。しっかりとお家を点検し、貴方の家の外壁材を判断し、それにあったメンテナンスをアドバイスいたします。お家に複数の外壁材が使われていて判断がつかなくて困っているという方も一度、プロに見てもらえば安心できるでしょう。

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