HOME > スレートの寿命を延ばす屋根塗装。正しい塗装方法と工程を詳しくご紹介!
更新日 : 2024年05月16日
更新日 : 2024年05月16日
また、定期的な塗装メンテナンスで屋根材の寿命を延ばすことができ、屋根材を長持ちさせればその分ランキングコストも下げることができます。
今回の記事では、スレート屋根を長く安心して使うための正しい塗装メンテナンスについて詳しくお伝えしていきます。
目次
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【動画で確認「スレート屋根」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
スレート屋根は適切なメンテナンスを行っているかどうかが外観に大きく左右し、メンテナンスが行き届いた綺麗な屋根があれば、苔や藻が発生して深緑や黒ずんで見た目を損なっている屋根までさまざまです。
スレート屋根は定期的に塗装してあげることが大切ですが、「スレート屋根は塗り替えなくてもOK」と言うリフォーム業者もいます。「美観は悪くなるけれど、塗装しても耐用年数はそれほど伸びない」という主張です。しかし、私たち街の外壁塗装やさんでは、間違った認識だと考えています。
防水性を復活させることが本来の目的
屋根塗装の目的は「傷んだ屋根材を復活させる」のではなく、「屋根材が傷まないよう保護する」ことです。そのため、老朽化して傷みが激しいスレートに塗装しても、確かに寿命を延ばすことはできません。
街の外壁塗装やさんでは、「塗膜は衰えている」けど「スレートは傷んでいない」といった状態になりやすい新築から約10年前後を目安に塗装することをおすすめしています。
スレートは吸水による膨張と乾燥による収縮を繰り返すことで変形や欠け、ひび割れを引き起こしますので、塗膜が衰えてきたタイミングで塗装を行い、防水・撥水性能を高めてスレートを保護してあげる必要があるのです。
水(液体)から氷(個体)へ凝固する際に増加する体積は約9%です。その膨張力は約2,000気圧に達し、1㎠あたりに換算すると約2トンもの圧力になります。これだけの圧力がかかれば丈夫な屋根材とはいえ簡単に破壊されてしまいます。
また、凍害は特に寒冷地で起こりやすいものの、極端に温暖でないかぎり、冬になれば日本全国どの地域でも起こる可能性があります。「雪が降る」「霜がおりる」などは、近年、全国的に起こる現象です。塗装によって防水性を高めておけば、そもそもスレートが水を吸うこともなくなりますので、凍害から屋根を守ることができます。
スレート屋根のトラブルを未然に防ぐために必要な塗装メンテナンスですが、どのタイミングで行うのが最適?とお悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。実際、街の外壁塗装やさんのお客様からも「新築後(塗装後)、何年経過したら塗り替えすべき?」といったご質問を良くいただきます。
お住まいの状況によって最適なタイミングは異なりますが、新築から10年を目安に考えておけば間違いありません。「心配なので早めに塗装したい」ということであれば、もちろん早いタイミングでも問題ありません。ただし、建築・施工会社によっては「他社が工事を行ったらその時点で保証を無効にする」という保証内容になっている場合がありますので注意が必要です。保証期間が切れたタイミングに合わせてメンテナンスを行うのがベストかもしれません。
一般的な塗装工程と言えば「下塗り・中塗り・上塗り」です。
しかし、傷んだスレート屋根の場合は、
- ①下塗り1回目としてフィラーを塗布
- ②下塗り2回目としてシーラーを塗布
- ③中塗り
- ④上塗り
という工程が必要になります。つまり、下塗りが2回行われます。
ただ、フィラーとシーラーの役割を兼ね備えた「ベスコロフィラー」を用いた場合は、シーラーの塗布は不要です。
つまり、スレート屋根が傷んでいるときも、
- ①下塗り1回
- ③中塗り
- ④上塗り
という工程となります。
価格的にも高額ではなく、一般的なシーラーと同じくらいです。傷んだスレート屋根でも、ベスコロフィラーを使えば防水性を復活させることができるでしょう。
とは言え、基本的に傷みが大きいほど、メンテナンスの選択肢が限られるのは事実です。便利な製品があるから大丈夫と思わずに、できるだけ早めにメンテナンス計画を立てることが大事なのです。
天然の粘板岩を切って成型した「天然スレート」、価格面や取り扱いのしやすさから工場で人工的に加工された「化粧スレート」があります。これまでは、人工か天然かで呼ばれ方にも違いがありましたが、最近では呼称の区別がなくなり、工場生産の人工的なタイプを「スレート屋根材」と言うケースが多いです。
セメントと繊維質からできたスレート屋根材の厚みは約5~6mmしかありません。また、セメント自体に防水性がないため、塗装が施されてから屋根材として出荷・施工されることになります。
スレート屋根材は、商品名として使われていた「カラーベスト」「コロニアル」といった呼称もあります。スレート屋根・カラーベスト・コロニアル…と呼び方の違いはあっても、基本的に同じ成分で厚みなどの特徴も同じです。
ちなみに外壁材の主流として知られる窯業系サイディングもセメントと繊維を混合したものですので、多くの住宅は繊維とセメントからできた建物と言えるでしょう。
住宅の屋根材として知名度もあり、流通量が多いスレート屋根。これまでにたくさんの住宅で塗り替えされているにもかかわらず、なかには間違った方法で塗装されているケースもあります。
塗装における基本的なポイントは以下の3つです。
- ・塗装部分を綺麗にして乾燥させる
- ・適切な下塗り材を使って中塗りと上塗りの密着率を上げる
- ・中塗りと上塗りで仕上げる
それぞれの間に十分に乾燥時間を作り、正しく塗装していかなければなりません。そして、スレート屋根の塗装には、こういった基本のほか、屋根材についてのしっかりした知識が必要です。
基本的には屋根材と屋根材が重なる部分に雨が浸入しないように設ける隙間ですが、横殴りの雨が降ったりすると隙間から屋根の内部に水が入り込んでしまうこともあります。ただ、屋根の下に敷かれている防水紙が屋内への浸水を防いでいるため、隙間があっても防水紙が正常に機能していれば雨漏りの心配はありません。ですから、室内に雨漏りが起こった場合は屋根材や外壁材などの不具合だけではなく、防水紙も傷んでいるケースが多いのです。
もちろん、スレート屋根にも狭い隙間があります。ただ、この隙間の役割を知らずに適当に屋根塗装をすると、隙間が塞がって本来の目的が果たせなくなります。一度屋根材の内側に雨が入れば排出することができず、屋内への雨漏りを引き起こします。
そして、塗装によって隙間を狭めてしまった場合、雨水を吸い上げる毛細管現象が発生する可能性もあります。雨漏りの原因には、こういった背景も考えられるのです。
これまでに街の外壁塗装やさんに寄せられた相談のなかにも「屋根塗装をした後、部屋の湿気がひどい」「カビ臭くなり、雨漏りしだした」という事例があります。
こういった事例でお住まいを詳しく点検すると、塗料で隙間を塞がれた状態であることが多いです。スレート屋根の塗装メンテナンスは、単に「塗料を塗ればいい」という単純なものではなく、通気のための隙間を設けてあげる必要があります。
毛細管現象とは、狭く細い隙間の管内が濡れることで、液体が持つ表面張力が引き起こす現象です。飲料水にストローを指したときを思い浮かべてみてください。ストロー内の液面の高さが容器の液面よりも高くなりますよね。これが毛細管現象です。
「縁切り」とは、スレート屋根の塗り替え後、スレートとスレートとの間に適切な隙間をあける工程のことです。かつての縁切り作業は、塗装後に塗料で覆ってしまった屋根材同士の重なり部分にカッターや革すきで切り込みを入れて隙間を確保していました。手作業で行う作業のため、とても時間がかかってしまうのが難点で、面積が80㎡程の屋根で施工した場合、作業員2人で8時間もの時間を費やしていました。意図しない部分の塗膜を傷つけてしまったり重なり部分の塗料がなかなか乾かず剥がれてしまったりと苦労も多い作業でした。現在では、画期的な製品が登場したこともあり、多くの職人が苦労から解放されています。
通気性の確保はタスペーサーを使った縁切り
現在の縁切りで使われるのはポリカーボネイト製の「タスペーサー」という道具です。下塗り後の乾燥が終わった後、屋根材が重なる箇所にタスペーサーを挿入することで、中塗りを行う前に隙間を確保していきます。バネ構造を持っているため踏んでも壊れず、塗料を希釈するシンナーで溶けたりすることもありません。
一般的なスレート屋根材(約910mm幅)であれば、シングル工法ならスレートの中央、ダブル工法なら左右それぞれ150mmの箇所へタスペーサーを挿入します。街の外壁塗装やさんの場合、雨漏りリスクを極力おさえるためダブル工法での取り付けを標準としています。1㎡あたり10個とタスペーサーの使用量は多くなりますが、お客様に長く安心して暮らしていただくために必要な方針です。
また、初回塗装時に設置してしまえば次回以降の塗装時には作業が必要ないというところもタスペーサーを使用した工法の大きな利点です。
スレート屋根用の塗料はさまざまなメーカーから発売されています。暑い夏に備えたいときは遮熱塗料、見た目を美しく保ちたいときはラジカル制御型塗料というように機能性も豊富です。豊富なラインナップの中から様々な付加機能を選ぶことができるのも流通量の多いスレートであればこそです。
塗料シェア国内ナンバー1
日本ペイントが製造・販売するサーモアイシリーズ
仕上げ塗りはもちろん、下塗り材にも赤外線反射機能を持たせた塗料。スレート以外の屋根材や外壁用の塗料もラインアップされています。
耐用年数25年!脅威の長寿妙な遮熱塗料
スーパーセランマイルドIR
全てのラインアップで耐用年数25年超を誇るスーパーセランシリーズ。遮熱効果を持つ「スーパーセランマイルドIR」は、温度上昇の原因となるカーボンブラック顔料を使用しないことで遮熱効果を実現。
綺麗な屋根をできるだけ長く保ちたい
ファインパーフェクトベスト
多くの塗料に含まれている酸化チタン。紫外線があたることでラジカルが発生するのだが、ファインパーフェクトベストはラジカルの発生を抑制した上で、発生したラジカルが塗膜に干渉しないよう封じ込める技術で高い耐久性を実現。
屋根の塗装では、足場を組まなければなりません。せっかく組む足場ですから、同時に外壁塗装も検討してみましょう。
というのは、多くの場合、屋根塗装をする時期になると、外壁も傷みメンテナンスのタイミングとなるからです。
近年は、戸建て住宅では窯業系サイディングがスタンダードになっています。サイディング外壁のボード同士の隙間に埋められているシーリング(コーキング)材は屋根や外壁などの建材よりも老朽化が早い箇所で、早めにメンテナンスが必要になります。
窯業系サイディングの外壁はもちろん、金属系サイディングやALCもだいたい新築後10年前後で塗り替えのタイミングが訪れます。屋根が劣化しているのであれば、同様に外壁も劣化している可能性があるので注意しましょう。
外壁は色褪せやチョーキング現象などが劣化のサインです。ご自身で確認されて気になる傷みや汚れがあれば、街の外壁塗装やさんへご相談ください。無料でお住まいの点検を行い、最適なメンテナンスをご提案いたします。
外壁塗装はパーフェクトトップでシックな家に大変身
こちらのお客様は、「別業者に相談した屋根塗装について相談したい」とのことでお問い合わせいただきました。過去に、一回雨漏りが発生したお住まいだそうです。
今回、お客様は「金属屋根にしたい」とある業者に申し出たところ、「この状態なら屋根葺き替えは必要なく、屋根塗装と外壁塗装をやった方がいい」と提案されたそうです。その提案が本当に適正なのかどうか、屋根の点検をしてほしいという相談でした。
【点検の様子】現在の屋根の状態
色褪せが進行しているため、塗料の粉化「チョーキング現象」がひどいだろうと思って触れたところ、手袋には粉があまりつきませんでした。つまり、粉となる塗膜がほぼないということでしょう。
1階の屋根の方はあまり傷んでいないようです。
全体的にチェックしたところ、屋根全体に色褪せこそ見られたものの、屋根材自体は変形もなく、割れ、欠けもありませんでした。この状態なら、屋根塗装メンテナンスはできるでしょう。
【点検の様子】現在の外壁の状態
モルタル外壁は、サッシの周りもクラックが起こりやすいですが、こちらの住宅はとても綺麗でした。しかし、雨樋の接合部分に水漏れを発見しました。あまりひどくないため、高圧洗浄をするときに詳しくチェックし、必要があれば交換していくことになります。
【カラーシミュレーション】
もともと、お客様は屋根葺き替えをご希望していましたが、今回の点検結果もふまえて「屋根塗装と外壁塗装」をすることにご決断されました。また、ほかの業者さんよりも丁寧に点検してくれたとおっしゃっていただき、弊社にご依頼くださる運びとなりました。お客様の塗料のご希望も聞きながら、カラーシミュレーションを行いました。1階と2階で色分けをしたツートンカラー、そして全体的に黒っぽいブラウンで統一した2パターンをシミュレーションして選んでいただきました。その結果、黒っぽく落ち着いたブラウンでの塗装になりました。
【足場の仮設】
はじめに行うのは、足場仮設です。足場仮設は、屋根塗装と外壁塗装を安全に、そして丁寧にしっかり行うために欠かせない工程です。足場なくしては、品質の良い塗装はできません。足場のおかげで安定して作業に集中することができます。
【高圧洗浄】
高圧洗浄により、屋根と外壁の汚れを洗います。1平方センチあたりの最高水圧は160kgほどです。勢いよい水流により、細かい汚れも落とされます。水圧が汚れを流すので、水道量もそれほどいりません。
【屋根塗装】
下塗り終了後、タスペーサーを適切に取り付けた後は、いよいよ中塗りと上塗りをしていきます。日射反射率が31.1%というコーヒーブラウンの塗料をお選びいただきました。ちなみに、白の塗料の場合、日射反射率は97%以上にもなります。
【外壁塗装】
使用するのは、H09-20Bの色味のパーフェクトトップです。落ち着きがあり、穏やかな色味の焦げ茶色です。
【付帯部塗装と仕上げ】
ダークブラウンで重厚感がありながらも、ドアやサッシ、軒天などの白がアクセントになりました。ブラウンと白のコンビネーションにより、重厚さと軽やかさが混じった素敵な外観となっています。埃がついた箇所はお引渡し前に洗浄して綺麗にいたします。
【竣工】
屋根葺き替えだけでは、これほどまでの変化は感じられなかったでしょう。屋根も外壁の安心も得られ、さらには外観のイメージチェンジができた工事となりました。次のメンテナンスでは、屋根材の耐用年数を考えると「葺き替え」か「屋根カバー工法」となるでしょう。
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