外壁塗装での塗料の塗り方には、「ローラー塗装」「吹き付け塗装」「刷毛塗り」の3種類があります。名称を見ただけでなんとなく塗装方法のイメージがつく方もいるかもしれませんが、それぞれの塗り方における特徴や仕上がりなどはわからない方がほとんどだと思います。
複数の専門業者を比較しようとしても、ローラー塗装、吹き付け塗装どちらもすすめてくる業者がいるかもしれません。そうなってしまうと、知識がない状態ではどの塗装方法を選択したら良いのかわかりません。
お住まいの外壁材に適した塗装方法、こだわりのデザインにするための塗装方法、さまざまな場合が存在しますので「何を優先するか」によって最適な塗装方法を選択する必要があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを知り、ご自身の希望に合った外壁塗装方法を見つけていきましょう。
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更新日 : 2024年05月24日
更新日 : 2024年05月24日
ローラー塗装と吹き付け塗装、どちらを選ぶ?適した外壁塗装方法を知ろう!
【動画で確認「外壁塗装ローラーVS吹き付け」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
目次
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外壁塗装の多くはローラー塗装で行われています
先ほど述べたように外壁塗装には、スポンジがついたローラーを使用し手塗りで塗装する工法の「ローラー塗装」と、スプレーガンという機械を使用し細かい粒子を吹き付ける工法の「吹き付け塗装」があります。また、複雑な構造や細かい箇所に塗る工法の「刷毛塗装」もありますが、こちらはローラー塗装と吹き付け塗装でぬることが難しい箇所を塗る際に用いられます。
近年、外壁塗装のほとんどはローラー塗装で行われており、吹き付け塗装の施工数は年々減少してきているようです。
吹き付け塗装はモルタル外壁の仕上げ塗装として使用することがほとんどですが、モルタル外壁のお住まい自体が減っていることで、塗装の施工数も同じく減少していることが理由として考えられます。ですが、吹き付け塗装には、サイディングでは出せない独特な外観に仕上がるという魅力もあり、人気が高いのも事実です。
ここからはローラー塗装・吹き付け塗装・刷毛塗装についてそれぞれの特徴とメリットやデメリットについてご説明していきます。
塗料をローラーのスポンジにしみ込ませて塗り上げていくことで、周囲に塗料が飛び散りにくく、塗料を無駄に使うことを防ぐことができます。隣家との距離が近いとどうしても塗料が飛散する心配がついてまわりますが、ローラー塗装であれば安心です。
塗り方によっては厚塗りすることも可能なので耐久性のある外壁になることや、高い技術力がなくても比較的塗りやすいことから、ローラー塗装の普及率は高くなっています。
スプレーガンという専用の機械を使って塗料を霧状に吹き付けていく工法で、さまざまな仕上げ方が存在するためこだわりの外壁にしたい方におすすめです。ローラー塗装では出せない立体感や質感を表現できることがメリットです。また、ローラー塗装と比較して圧倒的に作業スピードが速い点もメリットと言えるでしょう。
刷毛を使って塗り上げていく工法で、細かい箇所を塗装することに優れています。ただ、ローラーやスプレーガンを使っての塗装が主流になってきた現在では、建物全体を小さい刷毛だけで塗装することはほぼない状況で、ローラーもしくはスプレーガンと刷毛を使い分けて塗装していくことが基本になっています。
これまで、ローラー塗装と吹き付け塗装の特徴やメリット・デメリットについて紹介してきました。どちらも長所と短所があり、正しい施工手順で塗装した場合には、仕上がりの質にはほとんど差がないといえます。
塗装の仕上がりを左右するのは塗装方法ではなく、塗装の工程です。塗料の希釈率や乾燥時間を守り、丁寧に作業してくれる業者選びこそ、塗装を長持ちさせるための最大のポイントです。
正しい塗布量というのは塗装面積によって決まります。「厚く塗装すれば耐久性が高くなる」というのは間違いではないのですが、塗料が多すぎても少なすぎても後々トラブルが起きてしまうケースがあります。
ニッペ・パーフェクトトップの規定塗布量
外壁塗装はもちろん業者に依頼して塗装してもらいますが、ご自身で簡単に塗ることができる小さめの家具などを塗装したことがある方もいらっしゃるかと思います。
これまで3つの塗装方法について解説してきましたが、塗装したことがある方もない方も、もしご自身で塗装することになった場合には、ローラー・スプレー・刷毛の3つの道具のうち、どれを選択しますか?
どの道具が塗りやすいと感じるかは人それぞれ違いますが、多くの方は素早く塗装ができ、綺麗に仕上げやすいスプレーを選択するのではないでしょうか。実際に塗ってみてもローラーや刷毛より塗りやすいと思います。
均等に塗料を塗布することができる点では、スプレーや吹き付け塗装は他の塗装方法より優れているといえます。吹き付け塗装とホームセンター等で売られているスプレーでは別物ですが、塗料を吹き付けいている点は同じですので、ここでは同様のものとして説明します。
近年では隣家が近いお住まいが多く、その影響から塗料が飛散しにくいローラー塗装を選ぶ方が増えている傾向にあります。ローラー塗装でも吹き付け塗装と同じように業者選びでしなければならない点があります。
外壁に塗る前の状態の塗料は「半製品」と言われます。塗装が終わり、乾燥した後でなければ防水性や美観といった塗料の性能を発揮できないためです。いかに優れた塗料だとしても、業者の技術や知識次第では塗料としての機能を充分に発揮できない結果になってしまう可能性もでてきます。
親身になってくれる業者であれば、劣化がみられる箇所や複雑な箇所などを記録に残すため点検にしっかり時間をかけ、疑問や不安点についてもきちんと対応してくれるはずです。
信頼できる業者に正しい工程で塗装してもらうことで、外壁の美観や耐久性が守られます。そのためにも、外壁塗装をすることに緊急性がないのであれば、出来るだけ業者選びは慎重に行うことが大切です。
街の外壁塗装やさんでは無料点検を行っておりますので、外壁塗装を検討している方はぜひお試しください。
窯業系サイディングによくある塗装方法として、レンガ調や木目調などの既存のデザインを残すための「クリア塗装」という方法があります。他の色で上から被せるのではなく、透明な塗料を外壁材のうえから塗ることで既存のデザインをそのまま活かします。
また、クリア塗装以外にも窯業系サイディングの意匠性を活かした塗装が可能です。現在の外壁が意匠性のあるサイディングで単色という方は、多色での塗替えをご検討いただいてはいかがでしょうか。
窯業系サイディングの立体感のあるレンガ調の外壁材です。くぼみがあるので一見単色ではないようにも見えますが、この立体感を活かしどのように多色の外壁材に変化するのか見ていきましょう。
塗装をする手順として、まずは下塗りを行います。下塗りは、下地と上塗りの密着性を高め、耐久性のある塗膜を作るためにとても重要な工程です。
今回、外壁材の塗料は「ナノコンポジットW」という高機能な塗料を使用しています。汚れにくい・変色を防ぐ・燃えにくい・カビの防止などの優れた性能をもち、シックハウス症候群の原因となる物質の放散が少ないため、安全性も高い塗料となっています。
下塗りを終えたら順に中塗り、上塗りを行っていき、基本の外壁塗装であれば上塗りを終えて乾燥させれば完成です。
塗装で新たにダークブラウンに変わりましたが、まだ単色のままです。今回は窯業系サイディングのデザインを活かした塗装ですので、この上からさらにローラー塗装をして多色にしていきます。
どのように単色から多色にしていくかというと、毛丈の短いローラーを使用して塗装をしていきます。ダークブラウンの上から白色の塗料を塗っていくと、内側にくぼんでいる所には塗料が入り込まないので、その箇所がダークブラウンの目地になり、白色に塗った箇所がレンガの部分を再現し多色を作ることができるのです。
色を付けたくない箇所にも塗料が入ってしまうこともあるため、塗布量に気を付けながらローラーで2回塗り重ね、完成です。
窯業系サイディングの外壁材の特徴を活かしローラー塗装をすれば、このように単色から多色に変えることができ、塗装前と雰囲気の違う仕上がりにすることができます。
吹き付け塗装の種類は?模様付けはクラック補修でも役立ちます
吹き付け塗装には、塗料と砂や骨材を混ぜて吹き付けるリシン仕上げやスタッコ仕上げがあり、この2つは表面がざらざらした仕上がりになる特徴をもっています。凹凸はあるものの触ってみるとなめらかな質感になるタイル仕上げもあります。
タイル仕上げには、「押さえ仕上げ」といい塗料を吹き付けて乾く前にローラーで上から押しつけ、塗料の粒を平らにする方法があります。
クラックの補修を行う際、クラックが大きい場合にはクラック周辺をカットして補修していくケースもあり、外壁の模様は部分的に消えてしまいます。そのため、クラック補修部分と周辺の外壁では見た目に違いが出てしまうので、既存の外壁の仕上げ方法で模様付けをしていきます。吹き付け塗装はこのようにクラック補修部分に模様付けをして、もともとの綺麗な外壁材に再生することも可能です。
モルタル外壁のタイル仕上げ(押さえ仕上げ)のお住まいで、1階の屋根からクラックを起こしてしまっており、見てわかるようにひびの状態も深刻であるといえます。構造クラックといって、ひび割れの幅が0.3mm以上で深さが5mm以上の場合、早急な補修が求められます。以前、シーリング材でクラック箇所を塞いで補修をしてあったようですが、しっかりと施工されていないため、まずは正しい方法でクラックを補修工事していきました。
まずクラックを補修していくため、既に埋め込まれているシーリング材を除去していき、クラックが深いのでVカット補修を行っていきます。Vカットをすることで深く溝ができ、補修剤の密着性を高めることで丈夫になります。
Vカットをした部分に外壁の粉が残らないよう綺麗にし、下地と上塗りの接着力を上げる役割をもっているプライマーという下塗りを塗っていきます。
クラックの下処理を終えた部分に、柔軟でひび割れが起こりづらい樹脂モルタルを充填していき、クラック補修は完成です。
ひび割れはなくなりましたが、この状態のままだと防水性に欠けてしまいますし、見た目も周辺の外壁と違ってしまい違和感があります。クラック補修を行った箇所はもとの外壁の姿をなくしてしまっていて、この上から新たに塗装するわけにはいきませんのでクラック補修部分に吹き付け塗装をしていきます。
まずは既存の外壁と同じ仕上げ方の、タイル吹き押さえ仕上げで塗装していきます。塗料が乾く前に、ローラーで上から押しつけて仕上げます。
クラック補修した箇所が元の外壁と馴染んできているのがわかります。
クラック部分と周辺の外壁との違和感がなくなったところで、ローラー塗装で外壁塗装をしていきます。
クラックがあった部分は補修跡とともに綺麗に消え、もとの外壁のデザインを再現することができました。このようにローラー塗装と吹き付け塗装のお互いの性質を活かし、その時の状況により適した塗装をすることもできます。
これまで、ローラー塗装と吹き付け塗装の特徴やメリット・デメリットについてご説明してまいりましたが、最適な塗装方法は見つかったでしょうか?
ローラー塗装も吹き付け塗装も性能の差はほとんどなく、お住まいの周辺の環境や既存の外壁材、ご希望の模様付けなどによって塗装方法を選んでいくことがわかったと思います。外壁塗装の仕上がりは業者の技術次第で左右されるので、外壁塗装について検討している方で疑問や不安なことがある方は、ぜひ街の外壁塗装やさんにお問い合わせください。
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