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    更新日 : 2024年05月24日

    更新日 : 2024年05月24日

    外壁・屋根塗装の塗布量は?計算方法を解説

    01-21

     一戸建て住宅にお住まいの方は、一般的に10年程度を目安に外壁や屋根の塗装リフォームを行うとよいと言われています。メンテナンスを定期的に行わなければ、その機能や外観の美しさを保つことはできません。しかし、リフォーム費用は大きな負担となるため、相場や適正価格が気になるところですよね。
     では、屋根と外壁を塗り直す際に、どれくらいの量の塗料が必要かご存知でしょうか。お見積書を見ても、一見しただけでは適正であるのかどうかの判断は難しいかと思います。適正な塗料の塗布料が分からなければ、お見積書が妥当な額であるかどうかの判断ができません。
     そこで本記事では、適正な塗料の塗布量について解説します。屋根や外壁の塗装をご検討中の方は、あらかじめ計算をして適正塗布量を把握しておけば、手抜き工事や高すぎる見積書を見極めることができるはずですので、ぜひともご参考になさってください。

    【動画で確認「塗料の規定塗布量」】
    長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。

    動画で見たいという方は是非ご覧ください!

    塗料には規定塗布量が定められている

    02-21

     外壁や屋根の塗り直しを行う際に、塗料の特性を最大限に活かすための「規定塗布量」を各塗料メーカーは定めています塗布量は、少な過ぎても多過ぎても、仕上がりに影響しますし、本来の力を発揮できないからです。たいていの場合、標準的な一斗缶(18ℓ)やペール缶(18ℓ~20リットル)などの仕様書に「規定塗布量」を明示しています。塗料の塗布量とは、面積1㎡あたりに塗る塗料の量を指します。

    03-20

     日本における売上高トップ3の代表的な塗料メーカーである、日本ペイントでは「使用量」、関西ペイントでは「標準所要量」、エスケー化研では「所要量」と表記されています。これらはそれぞれの塗料メーカーのWEBサイトやカタログなどで確認が可能です。一般に公表されているものですので、外壁や屋根の塗り直しを検討されている方は、事前にご覧いただくことをお薦めします。

    04-19

    塗料の配合率や希釈率にも規定がある

    05-18

     塗装の際には、規定塗布量だけでなく、「配合率」や「希釈率」にも規定があります。塗料は、「1液型」と「2液型」に大別されます。「1液型」とは主液となる塗料液だけで塗れる塗料を言い、「2液型」とは主液と硬化剤である樹脂を混ぜて使う塗料を言います。2液型の塗料の場合、既定の配合率通りに主液と硬化剤を混ぜ合わせなければなりません。規定通りの配合率を守れば、安定した樹脂塗膜が形成されます。

     また、塗料には、「水性」と「油性」があり、その違いは、希釈剤に水を使用するかシンナーを使用するかという点です。この時に水とシンナーそれぞれの希釈率も定められています。希釈率を規定通りに守らなければ、塗料の性能を最大限に発揮することはできません。仮に、規定よりも希釈率を上げてしまった場合(つまり薄めてしまった場合)、本来の耐用年数よりも早く劣化する可能性もあるのです。

    06-18
    07-16
    question
    自宅の外壁の面積はどうしたら分かる?
    answer
    住宅メーカーや施工会社から渡された図面を確認してください。

    サイディングの例

     新築完成時にハウスメーカーなどから渡された図面を確認すると分かりますが、サッシなどの塗装しない部分がありますのでそれらを差し引いて面積を求めましょう。ご自身で計算いただかなくても、業者へ点検・お見積りをご依頼された際に図面をお渡しいただくことでより正確な数値を計算してもらうことができます。図面が残っていないという場合でも、業者の方が実測により塗装面積を計測できますのでご安心ください。

    question
    塗料缶の大きさは?
    answer
    一斗缶とペール缶があり、それぞれ18ℓ、18~20ℓの大きさが普通です
    内容量は若干異なり、一斗缶であれば15ℓとなります。

    塗料が入った1斗缶とペール缶

     一般的には、一斗缶に18ℓの容量と設定されていますが、一人で持ち運びしやすいように塗料の内容量は15~16㎏ほどの重さになっています。また、2液型塗料の場合は、一斗缶と小缶のセットで販売されており、塗料を混ぜ合わせるために15~16㎏の容量になっていることもあります。一斗缶のほかにも近年は、円筒型のペール缶が増えており、内容量は18~20ℓのものが主流です。

    3.下塗り材とは?

    24-11

     塗装の3回塗りの場合、中塗りと上塗りの前に下塗りを行います。下塗り材は、中塗り・上塗り塗料を密着させるための塗料です。主に、シーラー、フィラー、プライマーなど下塗り専用の塗料があります。これらは、外壁の傷や凹凸を埋める目的や、錆止め効果などを加味したものなどで、外壁の状態によって使い分けられます。

     中塗り・上塗りの仕上げ塗りにパーフェクトトップを使用する場合、下塗りには「パーフェクトサーフ」というサーフェーサーを使います。これは、塗装面の凹凸を整える目的で使用されます。パーフェクトサーフのカタログを見ると、規定塗布量は0.20~0.40㎏/㎡です。塗布量を算出すると、次のようになります。

    日本ペイント パーフェクトサーフの規定塗布量

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    ※日本ペイントパーフェクトサーフカタログ.pdfより引用

    26-11

     導き出された計算式によると、120㎡の下塗り材を塗るのに、24.0~48.0㎏の塗料が規定塗布量となります。一斗缶(15㎏)で販売されているパーフェクトサーフが2~4缶必要であることが判明しました。



    全体で必要な量

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    28-8

     建坪25坪、総2階、外壁120㎡のお住まいの外壁塗装の際には、上記のように、下塗りのパーフェクトサーフに2~4缶、中塗りと上塗りのパーフェクトトップに2~3缶必要であることが分かりました。
     このように、ご自身で規定塗布量と塗り替え面積を確認しておくと、塗料の必要量を事前に把握しておくことができますこのことで、見積書が正確であるか、水増し請求されていないかなどを判断できるのです。見積書が適正であれば、信頼のおける業者といえるでしょう。

    塗布量は外壁材の種類や仕上げ方によっても異なる

     塗布量は外壁材の種類や仕上げ方法によっても異なります。モルタルの場合、お好み次第でテクスチャー(模様やパターン)を描き仕上げるため、規定塗布量は大きく変わります。また、次の写真のように、金属系のサイディングも仕上げ方によって塗布量が変化します。

    29-8
    30-10
    31-8

     また、塗装の際に何を使うかによって、規定塗布量が異なります。塗装の際に使われる方法としては、刷毛やローラーで塗る方法や、エアスプレーで吹き付ける方法などがあります。

    代表的な塗料1缶で塗装できる面積

     ここでは、代表的な塗料の1缶で塗れる面積をご紹介しましょう

    パーフェクトトップ

    33-7

    遮熱塗料サーモアイSi(屋根用)

    36-6

    ファインパーフェクトベスト(屋根用)

    38-4

    見積書の不明点は事前に業者に確認しましょう

     見積書に不明点があれば、そのままにせずに、工事が始まる前に確認しましょう場合によっては、資材の数量間違いもありますし、計測した面積の間違いや希望した色と異なっていることもあります。また、 通常、塗料は多めに準備することがほとんどです。これは、工事中に手直しが必要になることもあるからです。

    40-7
    41-2

     上記のように、外壁120㎡の塗り直しに必要な量は2缶ですが、予備分としてもう1缶用意しておくことがほとんどです。見積書や契約書に不明点があれば、必ず確認するようにしましょう。
     また、現場に持ち込んだ資材などの管理をしっかり行っている業者を選定しましょう。現場管理が徹底できている業者であれば、仕事も丁寧で安心して依頼できる業者といえます。

     私たち「街の外壁塗装やさん」では、お客様からのご質問・ご相談も喜んでお受けさせていただいております。お客様にご不安なことがないよう努めておりますので、工事内容や塗料等のことでなにか気になる点がございましたら、なんでもお気軽にご連絡ください。

    外壁・屋根塗装の塗布量は?計算方法を解説まとめ
    • ・10年程度を目安に屋根や外壁の塗装リフォームを行いましょう

    • ・塗料には各メーカーごとに規定塗布量が定められている

    • ・塗料の配合率や希釈率にも規定がある

    • ・充分な量の塗料を塗らなかった場合は本来の力を発揮できず、剥がれ・色褪せ・ひび割れなどのトラブルが生じることがある

    • ・一般的な塗装工程は、足場仮設→高圧洗浄&養生→下地処理&目地の打ち換え→下塗り→中塗り→上塗り→足場解体

    • ・塗装面の劣化などを補修する下地処理の工程も重要

    • ・3度塗りは、下塗り・中塗り・上塗りの順に行う

    • ・下塗りと中塗り・上塗りの塗料は異なるため、規定塗布量も異なる

    • ・規定塗布量に開きがあるのは、外壁のデザインなどによって表面積が異なるため

    • ・塗布量は外壁材の種類や仕上げ方法によっても異なる

    • ・屋根や外壁の塗り直しを行う際は、事前に塗装面積と必要な塗料の量を確認しておけば、手抜き工事や見積書の不正がチェックできる

    • ・見積書の不明点は事前に業者に確認しましょう

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