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    FRP防水が膨れた…その原因と対処方法をプロが解説!

    更新日:2024年09月29日

     防水工事は、建物を水分から守るために不可欠な工法です。特に屋上やベランダなど、外部に直接晒される部位においては、適切な防水対策を施さなければ、水分が建物内部に浸透し、劣化やひび割れの原因となります。

     

     その中でも、FRP(繊維強化プラスチック)防水工法は、耐久性や軽量性に優れ、主にベランダや屋上などの防水工事に多く使用されています。

     

     しかし、このFRP防水工法にも問題点があり、その一つに「膨れ」が挙げられます。本記事では、FRP防水の特徴と膨れの原因、そして防ぐための対策について詳しく解説します。

     

    FRP防水工法の特徴と概要

     FRP防水は、繊維強化プラスチックを用いた防水工法で、特に耐久性が高く、軽量でありながら高い防水性能を持つことが特徴です。屋根やベランダ、バルコニーなどの比較的面積が狭い部分や、軽量性が求められる場所に最適な防水材として使用されます。

     

     FRP防水の施工では、まず下地処理が行われ、そこにガラス繊維を含むマットを敷き、その上からポリエステル樹脂を塗布し、硬化させて防水層を形成します。

     この塗料は、乾燥後に非常に強固で水分の侵入をしっかりと防ぐ層を作り出します。

     

     FRP防水はその耐久性から、一般的には20年以上の長期間にわたり効果を持続することが可能です。さらに、比較的軽量なため、構造に負担をかけず、様々な建物に対応できる点も魅力の一つです。

     

    FRP防水の膨れの原因

     そんなFRP防水ですが、注意が必要な問題の一つに「防水層の膨れ(浮き)」があります。

     膨れは、施工後しばらくして防水層の表面が膨張し、見た目が悪くなるだけでなく、防水効果の低下剥がれの原因となる場合があります。この膨れの発生には、いくつかの要因が考えられます。

     

    下地の不適切な処理

     FRP防水の施工前に行われる下地処理が不十分だと、膨れが発生しやすくなります。

     特に、下地に残った水分や油分がFRP防水層との間で反応し、施工後に膨れが発生することがあります。下地に適切な処理がされていない場合、樹脂がしっかりと密着せず、空気が入り込み膨張します。

     

    施工時の水分管理の不備

     FRP防水工事では、施工環境の管理が重要です。 

     特に、施工時に水分が多く含まれている場合や、施工後に水分が残っていると、後からその水分が蒸発し、膨れが発生することがあります。湿度が高い時期や雨の降りやすい季節に施工を行う場合には、特に注意が必要です。

     

    不適切な塗料や材料の使用

     FRP防水に使用される塗料や樹脂の種類も、膨れの原因となることがあります。

     例えば、品質の低い塗料や、規定外の材料を使用することで、施工後に膨れや剥がれが発生しやすくなります。材料の選定は、施工会社の知識と経験に大きく依存しますので、信頼できる会社を選ぶことが重要です。

     

    FRP防水の膨れが発生した場合の処理方法

     万が一膨れが発生してしまった場合、早期の対処が必要です。放置すると、膨れた部分からさらに剥がれが広がり、雨水が侵入しやすくなり、建物自体の劣化が進む危険性があります。膨れの程度に応じて、以下の処理方法が考えられます。

     

    小規模な膨れの場合

     膨れが小規模であれば、内部の水分や空気を取り除いてケレン掛けを行ってから再度FRP樹脂を塗布することで、補修することができます。

    大規模な膨れの場合

     膨れが広範囲にわたる場合や、すでに剥がれが進行している場合には、部分的な補修では対応できないことが多いです。この場合は、FRP防水層全体を撤去し、再度下地処理を行った上で、新しい防水層を施工する必要があります。

    信頼できる施工会社の選び方

     FRP防水工事で膨れを防ぐためには、信頼できる施工会社を選ぶことが最も重要です。

     防水工事は、専門的な知識技術が求められるため、業者の経験や実績、使用する材料の品質を確認することが推奨されます。防水工事に関する事例や費用、使用する防水材についてしっかりと説明できる会社を選ぶことが、長期的に見て最も効果的な対策となります!

     

     それでは、街の外壁塗装やさんが行わせていただいた、FRP防水の点検の様子をご紹介いたします。

     ぜひ参考にしてみてくださいね!

     

    FRP防水の調査の様子をご紹介します!

    防水層に気になる場所がある

    傷んだ防水層

     相模原市中央区にお住まいのお客様より、バルコニーに気になる場所があるのでまずは様子を見に来てほしいとお問合せをいただき、現地調査にお伺いしてきました。

     

     バルコニーは戸建て住宅で最も見かけるFRP防水でできたバルコニーでした(^^)/

     

     一見しただけではよくわかりませんが、いろんな角度から確認してみると。。。

    防水層が一部浮いている状態でした

    防水層チェック

     画面中央の上側の部分を見ていただくと、防水層が直径30cm程の大きさで膨らんでいることがお分かりいただけるかと思います(゜-゜)

     

     FRP防水は非常に硬くて頑丈な防水ですが、雨漏りなどが原因で内部に水が入ってしまうと、気化したタイミングで防水層が押し上げられて今回の様に浮いてしまうケースがあります。

     

     これはFRP防水に限った話ではなく、ウレタン防水やシート防水などでも見受けられる症状です。

    浮いた部分は部分工事も可能ですが。。。

    膨らんだFRP

     部分的に浮いてしまった箇所は、切除してその部分だけFRP防水を再度かけて復旧することもできなくはありません。

     

     しかしながら、防水層は一体化した防水層全体で防水を成り立たせるものなので、どこかでチグハグに補修をしても根本的な解決にはなりません。

     

     短い年数で再発の恐れもありますし、そもそも今回の膨れを起こした雨漏りの原因もわかっていないので、補修を繰り返すことになりかねません。

     

     状況にもよりますが、基本的には全体的な防水のやり直しを考えていただく方が良いです。

     

    まとめ

     FRP防水工事は、多くのメリットを持つ優れた工法ですが、適切な施工が行われないと膨れや剥がれといった問題が発生するリスクがあります。下地処理や環境管理、使用する塗料や材料の選定が重要なポイントとなり、施工会社の知識と技術が結果を左右します。

     

     膨れを防ぎ、長期間にわたる効果を維持するためには、事前の対策と信頼できる業者選びが不可欠です。

     

     私たち街の外壁塗装やさんでは、点検・お見積りを無料で対応しております。お住まいのことでお悩みやお困りごとがあれば、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

     


     記事内に記載されている金額は2024年09月29日時点での費用となります。
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