更新日：2025年06月30日

外壁の隙間を埋める「コーキング」は、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。
しかし、紫外線や経年劣化によって次第に硬化し、ひび割れや剥離といった症状が現れます。

「そろそろメンテナンスした方がいいのかな？」と感じている方に向けて、この記事ではコーキングの寿命や劣化のサイン、放置によるリスクについて詳しく解説します。

コーキング（シーリング）の寿命はどれくらい？

一般的に、コーキングの寿命は5年から10年程度とされています。
ただしこれはあくまでも目安であり、寿命は建物の立地環境や使用されている材料の種類によって前後します。

紫外線により直射日光が強い場所では寿命が短くなることがありますが、日陰が多い部分では長く持ちやすく、材料によっては耐用年数が15年以上あるものもあります。

新築時に使われるコーキング材はコストを抑えたものが多く、比較的寿命が短い傾向にあります。
そのため、築5〜10年目を過ぎたら、コーキングの状態を一度点検してみることが大切です。

劣化したコーキングに見られる症状とは？

コーキングの劣化は見た目にも現れるため、外壁をチェックすればある程度判断が可能です。
代表的な劣化症状には、以下のようなものがあります。

・ひび割れ：表面に細かいひびが入っている状態。初期段階の劣化です。
・肉やせ：コーキングが収縮して隙間が生じている状態。
・剥離（はくり）：外壁との接着が弱まり、はがれて隙間ができている状態。
・変色・汚れ：防水効果が落ちてカビや黒ずみが付着しやすくなる状態。

これらの症状が見られたら、早めのメンテナンスを検討しましょう。
特にひび割れや剥離が広がっている場合、雨水の侵入リスクが高くなっています。

劣化したコーキングを放置するとどうなる？

コーキングが劣化したまま放置すると、次第に建物全体に悪影響を及ぼします。
まず、隙間から雨水が侵入しやすくなるため、外壁の下地材や柱が湿気を含んでしまいます。

湿気が溜まると、内部の木材が腐食したり、カビが発生したりすることもあります。
さらに、雨漏りの原因となり、室内のクロスが剥がれる、天井に染みができるといった症状が出る可能性も。

補修が必要になる範囲が広がれば、その分費用もかさみます。
外壁全体の張り替えが必要になるケースもあるため、コーキングの劣化は軽視できません。

打ち替えと打ち増しの違いとは？

コーキングの補修には、「打ち替え」と「打ち増し」の2種類があります。

・打ち替え：古いコーキングをすべて撤去して新しく打ち直す方法。耐久性が高く、劣化が進んでいる場合に適しています。
・打ち増し：既存のコーキングの上から新たにコーキングを充填する方法。コーキングの撤去が難しい場合や劣化が軽度な場合に用いられますが、打ち替えよりも寿命は短いです。

築年数や現状の劣化度合いによって、どちらの方法が適しているかは変わってきます。
信頼できる業者に現地調査を依頼し、適切な処置を提案してもらうことが大切です。

まとめ

外壁のコーキングは、家を水から守る重要な防水材です。
その寿命は5〜10年ほどで、劣化が進むと雨漏りや建物内部の腐食を引き起こす可能性があります。

打ち替えや打ち増しなど、状態に合わせた適切な補修が必要です。
定期的な点検と、外壁塗装との同時施工が、住宅の長寿命化につながります。

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