更新日：2025年05月04日

屋根のてっぺんに取り付けられている「棟板金（むねばんきん）」は、建物を風雨から守るために非常に重要なパーツです。
金属製であるため、年月が経つと「錆」が発生することがあり、放置すれば屋根全体の劣化や雨漏りを引き起こす原因にもなります。

特に錆の進行は見た目では分かりにくいため、気付いたときには深刻な状態になっている可能性も考えられます。
本記事では、棟板金が果たしている役割から、錆が起こるメカニズム、放置によるリスク、そして塗装による予防策まで詳しく解説します。

棟板金の重要性

棟板金は、屋根の「棟」と呼ばれる一番高い部分に取り付けられており、屋根材同士の接合部を覆い、雨水や風の侵入を防ぐ役割を果たしています。
屋根材の接合部は構造的に隙間ができやすく、ここから雨水が浸入すると屋根内部の木材や下地を腐らせてしまいます。
棟板金はこの隙間をしっかりと覆うことで、防水性能を高めているのです。

また、棟板金は強風や台風などによる屋根の浮き上がりを防ぐためにも重要です。
貫板（ぬきいた）という木材に釘でしっかり固定されており、その構造がしっかりしていなければ風災時に飛散する恐れもあります。

よって、棟板金は単なる「金属のカバー」ではなく、屋根全体の防水性と耐久性を保つためのキーパーツだといえるでしょう。

錆が進行するとどうなる？

棟板金の錆を放置すると、見た目の問題にとどまらず、以下のような深刻なリスクが生じます。

穴が開く・破損する

錆が進行すると金属が腐食して穴が開きます。そこから雨水が直接侵入し、屋根下地や室内への雨漏りにつながります。

棟板金の剥がれ・飛散

錆によって釘の固定力が弱まると、風で棟板金が外れてしまう恐れがあります。特に台風時などは非常に危険です。

屋根全体の劣化

雨水が内部まで侵入すると、貫板や野地板など木部が腐食します。結果的に屋根全体の耐久性が低下し、大掛かりな補修工事が必要になるケースもあります。

修理費用の増大

早期に塗装などのメンテナンスを行えば数万円〜十数万円で済むケースも、放置して穴あき・雨漏りに至ると、葺き替え工事で100万円以上かかる可能性があります。

このように、錆の進行は放置すればするほど被害が拡大し、費用も高額になります。早めの対応が何よりも重要です。

棟板金の錆は塗装で予防可能

棟板金の錆は、適切なタイミングで塗装を施すことで予防することが可能です。
金属でできた棟板金は、雨や湿気、紫外線などに常にさらされており、年数が経つにつれて表面の塗膜が劣化していきます。

この塗膜が剥がれたり薄くなったりすると、金属部分がむき出しとなり、そこから酸化が始まり錆が発生します。
こうした錆の進行を防ぐためには、塗膜が劣化する前に定期的に再塗装を行うことが効果的です。

塗装による予防では、まずケレン作業と呼ばれる下地処理で古い塗膜や軽度の錆をしっかりと落とし、その上から金属専用の錆止め塗料を塗布します。
その後、仕上げ塗料を塗り重ねることで、紫外線や雨から板金を守り、錆の発生を遅らせることができます。

塗装は見た目の美しさを保つだけでなく、建物全体の耐久性にも大きく貢献するメンテナンス手段です。
棟板金の寿命を延ばし、大きな修繕費用を避けるためにも、屋根塗装と併せて10年前後を目安に塗装の検討をおすすめします。

まとめ

棟板金は屋根の要であり、錆によってその機能が損なわれると、家全体に影響を及ぼす恐れがあります。
特に錆は見過ごされがちですが、進行すると雨漏りや屋根の破損など、深刻な問題につながるため注意が必要です。

幸いにも、早い段階であれば塗装によって錆の進行を止め、棟板金の寿命を延ばすことが可能です。
定期的な点検とメンテナンスを行い、棟板金の状態を確認することが、住まいを長く快適に保つための第一歩です。気になる症状があれば、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

私たち、街の外壁塗装やさんでは無料にて屋根や外壁などお住まいの点検・お見積りを承っております。
棟板金の塗装メンテナンスをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください！

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