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国土交通省が発表した「新築時は瓦を全て固定することの義務化」について
更新日:2020年09月14日
9月9日、国土交通省は「新築時は瓦を1枚ずつ全て固定する」ことを義務化する方針を固めたと発表しました(詳しくはこちら)。令和元年房総半島台風や今月九州や沖縄を襲った台風10号は、大きな被害をもたらしました。台風通過後には瓦の落下や飛散といった被害が非常に多いという現状を受け、瓦を全て固定し災害対策を強化するとしています。
瓦が落下、飛散する理由
写真は台風の被害にあった瓦屋根です。特に、左の写真のように棟瓦と呼ばれる屋根の頂点部分に設置されている瓦がずれる、落下するといった被害が多いです。従来の瓦屋根では、棟部分は銅線を使用して固定していました。これは、棟瓦を支える漆喰や瓦の下の葺き土に頼った固定方法で、地震や台風などの強風には弱く落下やずれといった被害が多く出てしまいます。また通常の平たい瓦部分の従来の固定方法は、防水紙の上に設置された瓦桟(かわらざん)と呼ばれる木材にひっかけるだけです。スレート屋根や金属屋根は釘やビスを使って屋根材と土台を固定しますが、瓦はひっかけているだけですので強風や地震で落下する理由がわかりますよね。
ガイドライン工法
瓦が落下する被害が多発することを受けて、2000年に改正された建築基準法に基づいて瓦の固定方法を定めるガイドラインが設けられました。ガイドラインで定められた施工方法をガイドライン工法と呼びます。棟瓦に関しては、棟押え金具と呼ばれる部材を野地板に固定し、冠瓦をビスで固定する方法があります。また、棟の土台となるのし瓦を緊結線でしっかしと固定することも推奨されています。平たい瓦部分に関しては、瓦2枚に対して釘1本を使用して瓦を固定することが最低基準として推奨されています。基準風速が32m/s以上の風が強い地域では、瓦の全固定が基本とされています。ガイドライン工法が設けられたことによって台風や地震による被害が昔に比べて減少したかと思います。しかし、このガイドライン工法は瓦業界団体が呼びかけている自主規制であり、強制されているわけではありません。
今回国土交通省が発表した全ての瓦の固定が義務化される時期はまだ不明ではありますが、近いうちに義務化されることと思います。また新築で瓦を全固定した場合、屋根の工費は1割ほど増えるそうです。詳細が発表されていないので、瓦屋根のリフォーム時に関してはわかりませんが、法律で定められることで瓦屋根の需要は増えるとともに、防災についての意識も高まるのではないでしょうか。
記事内に記載されている金額は2020年09月14日時点での費用となります。
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