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更新日 : 2025年02月21日
更新日 : 2025年02月21日
シリコン塗料の特性と外壁塗装における利点とは?費用や耐久性を徹底解説

シリコン塗料は、コストと性能のバランスに優れた塗料として、住宅の外壁塗装で広く使用されています。
しかし、大切なお住まいの塗り替えを考える際に、「よく使われているから」という理由だけで選ぶのは不安が残りますよね。
そこで本記事では、シリコン塗料の基本的な特性をはじめ、利点・欠点、施工時の注意点について詳しく解説します。
耐久性やコストが他の塗料と比較してどの程度優れているのか知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次

シリコン塗料は、外壁塗装で最も一般的に採用されている塗料のひとつです。

現在使用される主要な外壁塗料の中でも、シリコン塗料は特に人気が高く、全体の約70%の塗装工事で採用されているといわれています。
主成分であるシリコン樹脂は、紫外線や雨風などの厳しい気象条件に強い耐久性を持ち、さらに高い耐熱性も備えています。
これらの特性は、外壁塗装の塗料として求められる性能をしっかりと満たしており、多くの住宅で採用される理由となっています。

シリコン樹脂が高い耐久性を発揮する理由
● 強固な「シロキサン結合」による優れた安定性
シロキサン結合とは、ケイ素(シリコン)と酸素が交互に結びついた強力な化学結合のことです。
ケイ素と酸素の結びつきは非常に安定しており、高温環境にさらされても分解しにくいほどの耐久性を持っています。
シリコン樹脂はこのシロキサン結合を含むことで、耐熱性や耐候性に優れ、厳しい気象条件にも長期間耐えることができます。
こうした化学技術の進歩により、外壁塗料としてもシリコン樹脂が活用されるようになったことは、私たちの住環境にとって大きなメリットといえるでしょう。

外壁塗装でシリコン塗料が最も選ばれる理由
外壁用の塗料にはアクリル、ウレタン、フッ素などさまざまな種類がありますが、その中でもシリコン塗料は圧倒的な人気を誇ります。
その最大の要因は、「コストと性能のバランスの良さ」です。
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シリコン塗料は、アクリルやウレタンに比べて耐用年数が長く、耐久性にも優れています。
それでいて、価格帯は外壁塗料の中で中程度のグレードに位置し、コストパフォーマンスに優れている点が支持される理由となっています。
また、シリコン塗料はカラーバリエーションや機能性を備えた商品が豊富に揃っているため、希望する仕上がりや特性に合わせて最適な製品を選ぶことが可能です。
この柔軟な対応力も、多くの住宅でシリコン塗料が選ばれる理由の一つとなっています。
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シリコン塗料の種類とそれぞれの特性
シリコン塗料には「1液型」と「2液型」のほか、「水性」と「油性(溶剤系)」の違いがあります。それぞれの特性を理解することで、適材適所の塗料選びが可能になります。

1液型と2液型の違い
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●「1液型」— 開封後すぐに使える手軽な塗料
1液型は、あらかじめ成分が調整されているため、別途混ぜる必要がなく、開封後そのまま塗布できます。施工がスムーズに進むため、作業時間の短縮やコストの削減につながります。
ただし、2液型と比べると塗膜の強度が劣り、特に金属部分には適用できないケースが多い点に注意が必要です。
●「2液型」— 主剤と硬化剤を混ぜて使用する高耐久タイプ
2液型は、塗装前に主剤と硬化剤を混ぜる必要があり、準備の手間がかかるものの、仕上がりの塗膜は1液型よりも強靭で耐久性に優れています。
ただし、一度混ぜると固まるため、翌日以降に持ち越すことはできません。そのため、使用量の計算や適切な混合比の管理が求められます。
しかし、適用範囲は広く、金属などの素材にも対応できるため、幅広い用途で使用されます。
水性塗料と油性塗料の違い

●「水性塗料」— 水で希釈する環境に優しい塗料
塗料は粘度が高いため、使用時には希釈する必要があります。水性塗料は、その名の通り「水」で薄めるタイプで、臭いが少ないため、住宅地や密集したエリアでの施工に適しています。
環境負荷が低く、扱いやすいため、一般住宅の外壁塗装に選ばれることが多いです。
●「油性塗料」— 溶剤で薄める高密着タイプ
油性塗料は、シンナーなどの有機溶剤を使って希釈するため、塗装時に特有の強い臭いがあります。
しかし、密着性が非常に高いため、金属やコンクリートなど、水性塗料では定着しにくい素材への施工に適しています。耐久性にも優れているため、過酷な環境下での使用にも向いています。
最適な塗料選びはプロの判断が不可欠

最も耐久性と密着性に優れた塗料は、一般的に「2液型の油性塗料」とされています。
しかし、近年では1液型の技術向上により、2液型に匹敵する強度を持つ製品も登場しており、「1液型だから耐久性が低い」といった心配は少なくなっています。
塗装工事では、建物の素材や環境条件に応じて最適な塗料を選ぶことが重要です。経験豊富な専門業者が、それぞれの特性を活かしながら適切な塗料を使い分け、長持ちする施工を提供します。

シリコン塗料を外壁に用いることで、どのような利点が得られるのでしょうか?
ここでは、3つの主要なポイントに分けて詳しく解説していきます。
汚れが付きにくく、美観を長く維持できる

シリコン塗料には優れた耐汚染性があり、外壁の美しさを長期間にわたって保つことができます。
その秘密は、塗膜の構造にあります。
シリコン塗料に含まれる「シロキサン結合」は、塗膜の表面を硬く保ち、高い撥水性を発揮します。この特性により、雨水が外壁に付着した汚れを自然に洗い流す役割を果たします。その結果、泥やホコリが定着しにくく、雨だれの跡も最小限に抑えられます。
さらに、シリコン塗料は低帯電性を持つため、車の排気ガスやチリなどの空気中の汚れが付きにくいのも特徴です。この耐汚染性のおかげで、外壁の劣化を遅らせ、ひび割れのリスクを軽減できるため、建物の保護効果が向上します。
光沢の持続性が高い
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シリコン塗料は、他の塗料と比較して光沢を維持する力が優れています。施工直後のツヤが長持ちし、新築のような美しい外観を長期間維持することができます。
外壁にツヤがあると、建物全体の印象が洗練され、より魅力的に見える効果があります。さらに、前述の耐汚染性の高さと相まって、メンテナンスの手間を減らしながら長く綺麗な状態を維持できるのは、大きなメリットといえるでしょう。
コストパフォーマンスに優れる
シリコン塗料の最大の魅力の一つは、価格と性能のバランスが非常に良い点です。
シリコン塗料の費用相場と耐久性

シリコン塗料は、外壁塗装の中でもコストと耐久性のバランスが取れた選択肢です。市場価格は、1㎡あたり約2,500円~3,500円が一般的で、耐用年数は約10〜13年とされています。
価格が手頃でありながら、耐久性に優れているため、頻繁に塗り替えが必要な低価格帯の塗料と比較すると、長期的なメンテナンス費用を抑えることができます。
より耐久性の高い高性能塗料を選ぶ場合、コストは上昇します。一方、価格を重視して安価な塗料を選ぶと、耐用年数が10年に満たないことが多いため、結果的に塗り替えの回数が増えてしまいます。
その点、シリコン塗料は手頃な価格でありながら、十分な耐久性を持つため、多くの現場で採用されています。
その他塗料との比較
シリコン塗料のコストパフォーマンスの良さをより明確にするため、他の塗料と比較してみましょう。以下は、塗料ごとの㎡あたりの単価と耐用年数を整理したものです。

塗料を選ぶ際には、メリットだけでなく、デメリットも十分に理解することが大切です。
ここでは、シリコン塗料の主な注意点について詳しく解説します。
フッ素や無機塗料などの、より高耐久な塗料が存在する
シリコン塗料は、耐久性とコストのバランスが取れた塗料ですが、フッ素塗料や無機塗料といった超高耐久塗料と比較すると、耐久性の面でやや劣ります。
フッ素塗料は15〜20年、無機塗料は20年以上の耐久性を持つため、シリコン塗料の寿命を大幅に上回ります。
「できるだけ長期間メンテナンスを減らしたい」
「頻繁な塗り替えを避けたい」
といった方には、フッ素塗料や無機塗料の方が適していると言えるでしょう。

塗膜の硬さが原因でひび割れが起こりやすい
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シリコン塗料は硬い塗膜を形成するため、撥水性や防汚性に優れるというメリットがあるのですが…
その硬さが原因で柔軟性が低く、ひび割れが発生しやすいという欠点もあります。
例えば、地震や強風、寒暖差によって建物がわずかに動いた場合、塗膜がその動きに対応できず、ひび割れが生じる可能性があるのです。
ひび割れた箇所から雨水や湿気が浸入すると、外壁材が劣化しやすくなるため、注意が必要です。
特にモルタルやコンクリートの外壁はひび割れが起こりやすいため、柔軟性のある塗膜を形成できる弾性塗料の使用が推奨されます。
高耐久シリコン塗料「プレミアムシリコン」の特長
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これまでにシリコン塗料のデメリットについてご説明しましたが、近年では従来よりも耐用年数が長く、柔軟性にも優れた製品が開発されています。
例えば、エスケー化研が提供する「プレミアムシリコン」は、特定の技術を採用することで、一般的なシリコン塗料よりも約3年長持ちする塗膜を形成できます。
塗膜の劣化を抑える「ラジカル制御技術」

プレミアムシリコンの耐久性が向上している理由のひとつに、「ラジカル制御機能」が挙げられます。
紫外線によって発生する「ラジカル」は、塗膜の劣化を早める原因となる物質で、外壁の色あせやチョーキング現象、ひび割れなどを引き起こします。
このラジカルは、塗料に含まれる酸化チタンが紫外線を吸収することで生成されるため、太陽光にさらされる外壁にとって避けられない劣化要因です。
しかし、プレミアムシリコンにはこのラジカルの発生を抑える成分が配合されており、塗膜の劣化スピードを大幅に低減。 その結果、耐用年数は14~16年と、従来のシリコン塗料よりも長寿命になっています!
モルタル外壁のひび割れにも対応できる弾性タイプも用意

また、プレミアムシリコンシリーズには「エスケー弾性プレミアムシリコン」という弾性塗料もラインナップされています。
一般的なシリコン塗料は硬い塗膜を形成するため、建物の動きに追従しにくく、ひび割れが発生しやすいという特徴があります。 しかし、弾性プレミアムシリコンは高い柔軟性を持つため、モルタル外壁のようにひび割れが起こりやすい素材にも適しており、しっかりと追従できる塗膜を作ることが可能です。

さらに、プレミアムシリコンには防カビ・防藻性能など、外壁を美しく保つための機能が充実しています。
それにもかかわらず、価格は一般的なシリコン塗料と大きく変わらないため、コストパフォーマンスにも優れています。
このような特長から、私たちプロの施工業者も、多くの現場でお客様に推奨している人気の塗料です。

コストを重視する方に最適な選択肢です!
シリコン塗料はコストと耐久性のバランスに優れた塗料で、「高価なフッ素塗料や無機塗料は避けたいが、手頃な価格で10年以上しっかりと持つ塗料を選びたい」と考えている方に特におすすめです。
また、光沢を長期間維持しやすいため、美しい外観を保ちやすいのも大きなメリットです。
アクリル塗料やウレタン塗料は初期費用を抑えて外壁塗装を行うことができますが、耐久性が低く、約10年以内に再塗装が必要になるケースが多くなります。
結果的に、長期的なコストを考慮すると、多少価格が高くてもシリコン塗料を選ぶ方が経済的で合理的な選択肢となるのです。
たとえば、先ほど紹介した「プレミアムシリコン」は、環境によっては約15年の耐用年数が期待できるため、30年間のメンテナンス計画では2回の塗り替えで済む計算になります。

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屋根塗装とセットで行う場合の耐久性の考慮
外壁塗装と同時に屋根塗装を行う際は、それぞれの塗料の耐用年数をしっかりと考慮する必要があります。
屋根は外壁よりも紫外線や雨風の影響を強く受けるため、同じ塗料を使用しても外壁よりも2〜3年ほど早く劣化する傾向があります。 そのため、屋根にシリコン塗料を使用する場合は、外壁と屋根の耐用年数を揃える工夫が求められます。
屋根と外壁を同時に塗装することには、足場代を共有できるという大きなコストメリットがあります。
しかし、塗装の寿命が異なり、メンテナンス時期がずれてしまうと、それぞれの塗り替えのたびに新たな足場代が発生し、トータルの維持費がかえって高額になる可能性があります。
このため、屋根には外壁よりも耐久性の高い塗料を選択し、両者のメンテナンスサイクルを合わせることが、最適なコストパフォーマンスを実現するポイントとなります。

シリコン含有量による性能の違い
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シリコン塗料は種類によって品質や性能が大きく異なり、その主な要因はシリコンの含有量にあります。
シリコン塗料とは、シリコン樹脂とアクリル樹脂を組み合わせた塗料の総称ですが、すべての製品に含まれるシリコン量が同じわけではありません。実際には、少量のシリコン成分が含まれているだけでも「シリコン塗料」として販売されることがあります。

シリコン含有量が低い製品を使用すると、シリコン塗料本来の高い耐久性や防汚性などのメリットを十分に得ることができません。そのため、外壁塗装を行う際は信頼できる大手メーカーの塗料を選択することが重要です。
もし「シリコン塗料で低コストで施工できます!」といった提案を受けた場合は、必ず使用する塗料のメーカーや商品名を確認し、本当に品質の良いシリコン塗料なのかを見極めるようにしましょう。
信頼性の高いシリコン塗料の例として、以下のような大手メーカーの製品があります。
エスケー化研:プレミアムシリコン
日本ペイント:ファインシリコンフレッシュ
アステックペイント:シリコンREVO1000
上記以外にも、街の外壁塗装やさんでは、お客様のご希望や建物の状態に合わせた最適な塗料をご提案いたします。外壁塗装をご検討の際は、塗料の種類についてもお気軽にご相談ください!
重ね塗りは適切に

シリコン塗料は撥水性に優れているため、適切な下地処理を行わずに重ね塗りをすると、新しい塗膜がしっかりと密着せず、剥がれやすくなる可能性があります。
この工程を怠ると、せっかくの塗装が短期間で劣化し、結果的に無駄な修繕コストが発生してしまいます。
再塗装を行う際は、既存の塗膜を適切に処理し、しっかりと下地を整えた上で塗装を行うことが不可欠です。




シリコン塗料は、耐久性とコストのバランスに優れ、多くの建物で採用されている塗料の一つです。しかし、製品によって性能にばらつきがあり、適切な塗料選びが重要になります。
シリコン塗料の特性を最大限に活かすためには、塗料の知識と施工経験を兼ね備えた専門業者に依頼することが最も確実です。

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お住まいの外壁材に適したシリコン塗料はどれか
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